健康プラザ

『アレルギーと食生活』
 最近の食生活は西洋化して裕福になる一方で、 食物によってはアトピー性皮膚炎や気管支喘息などのアレルギー性疾患を誘発していることがあります。 わが国でもアレルギー患者は年々増加傾向にあり、 とくに食生活と小児のアレルギーとの関連については注目されています。

食物アレルギーの診断
 食物アレルギーについては医療業界のみならず食品業界をはじめいろいろな分野で研究が進められています。 食物アレルギーを正確に診断するために、 まずアレルギーがどんなふうに現れたか? どんな症状か? を確認し、 血液検査や皮膚検査、 アレルギーの原因 (ア・レ・ル・ゲ・ン・と呼ぴます) と考えられる食物を除去したり (食物除去試験)、 逆に与えたり (食物負荷試験) して総合的に診断されます。

何が食物アレルゲンになるのか
 卵、 牛乳、 小麦、 そば、 大豆、 エビ、 カニなどが日本人に多い食物アレルギーの原因と者えられています (表1)。 アレルギーは食物をとった直後30分前後に現れる 即時型 と、 食物をとってから2〜3時間、 遅いときには翌日以降に出現する 遅延型 に分けることができます。
 食物アレルギーを正確に診断するために大切な項目は以下の3項目ですが、 診断が遅れると致命傷となり、 迅速な対応が必要となることもあります。

 表2の一覧表では●の数でアレルギーの程度を示していますが、 このケースでは種々のアレルゲンに対して高度のアレルギー反応をきたすことが心配されます。 この検査結果に示されているように、 食物アレルゲンのほか自分の住環境の中には、 春先悩まされるスギ花粉症のほか、 ネコやイヌの上皮、 道ばたでよく見かけるブタクサやヨモギなどの植物に対するアレルギーも調べることができます。 このアレルギー検査は若干の費用を必要としますが、 楽しい食生活を送るために自分にとって 『アレルゲンは何なのか?』 を知る上で欠かせない有益な検査です。

食物アレルギー診断に大切な項目
1. 食物アレルゲンは何なのか?
2. アレルギーの現れ方は即時型か?
3. 症状は?
腹痛や下痢、はきけなどの消化器症状の程度はどうか?
蕁麻疹やアトピー性皮膚炎の悪化など皮膚症状はどうか?
気管支喘息発作、呼吸困難などの呼吸器症状はどうか?

食物アレルギーの予防と治療
 食物アレルギーの治療と予防のためにはアレルギーを起こさない、 バランスのとれた食生活が大切です。

 治療と予防の原則はまずアレルゲンを見つけだして除去することです。 また一方では正確に食物アレルゲンを診断して、 一定期間ごとに治療方針の見直しをはかることも大切です。 食物アレルゲンの除去は重要なことですが、 子供では年齢が進むとともに問題なく食べられるようになることもあり、 また生卵だと顔が赤くなり発疹がでたりする子供でも、 ゆで卵や卵を使った加工品ならアレルギーがでることもなく食べられることも少なくありません。

 食物アレルギーに使用される薬には、 症状をおさえるために使う薬と予防的に使う薬とがあります。 症状をおさえるために使う薬は、 たとえば下痢に対して下痢止めを、 はきけに対してはきけ止めを処方しますが、 一方でアレルゲンを完全に除去できない場合には予防薬として抗アレルギー剤を数ヶ月、 場合によっては数年間続けることもあります。

食物アレルゲン除去のポイント
 重篤な症状がでやすい場合は原因となる食物を完全に除去することが必要ですが、 加工品や加熱により食べられるものは定期的な診断に基づいて少しずつ食ベさせ、 アレルゲンに対する 『慣れ』 をつくりアレルギー反応を弱めていくことも大切な治療法と考えられています。

表1 食物アレルギーを起こす3大アレルゲンと関連食品


牛乳 大豆
牛乳、乳酸菌飲料、ヨーグルト、ミルクセーキなど 生卵、マヨネーズなど 大豆油、コロッケ、インスタント食品、ポテトチップス、せんべいなど
アレルギー バター、チーズ、マーガリン、ケーキ、アイスクリーム、チョコ、ピザパイ、牛肉など 卵焼き、オムレツ、ケーキ、カステラ、アイスクリーム、鶏肉など 大豆乳、きな粉など
ビスケット、せんべい、シャーベットなど テンプラ粉、ビスケット、せんべい、コンソメスープなど あんこ類、納豆、豆腐、みそ、しょうゆなど

表2 アレルギー検査 (採血による) の結果の1例

クリニックうしたに 院長 牛 谷 義 秀

一般社団法人 宮崎県トラック協会
Copyright (C) 2002 Miyazaki Trucking Association. All Rights Reserved.